ステュクス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(ベラ ジョン カジノ 大 勝ち)』
ヨアヒム・パティニール『ステュクス川を渡るカロン プラド美術館所蔵、1515年 - 1524年
ステュクス。ギュスターヴ・ドレイラストレーション(1861年)

ステュクス古希: Στύξ , Styx)とは、ギリシア神話において地下を流れているとされる大河、あるいはそれを神格化した女神である。ステュィクススティクスステッィクス等とも呼ばれる。

概要 [ 編集 ]

オーケアノスの流れの十分の一を割り当てられている支流で、地下の冥界を七重に取り巻いて流れ、生者の領域と死者の領域とを峻別しているという。ステュクスの支流には火の川プレゲトーン、忘却の川レーテー、悲嘆の川コーキュートスアケローン川がある。

女神としてのステュクスは、オーケアノスと テーテュースの娘でオーケアニデスの長姉である。また、クレイオスの息子パラースの妻で、彼との間にニーケークラトスゼーロスビアーをもうけている。

ティーターンの血族だが、ティーターノマキアーの際には、父神オーケアノスの勧めにより 子供達と共にいち早くゼウス側に寝返った。その功績により、彼女はゼウスから「神々を罰する」という特別な権限を与えられた。 オリュンポス山の神々は、誓言をする際に イーリスにステュクスの水を汲みに行かせる。神々はこれを飲んで誓言をするが、もしこの誓言に背けば、その者は 1 年間仮死状態に陥る。さらにその後 9 年間オリュンポス山を追放され、10 年目にやっと罪を許されるという。

このように、ステュクスの水には神々さえも支配する特別な力が宿っており、猛毒であるという説や、逆に不死をもたらす神水であるという説が唱えられている。アキレウスも、母の手によってこの水に浸されて不死の体を手に入れたが、母に掴まれていた踵の部分は浸されず脆弱なままだったという [1]

備考 [ 編集 ]

出典 [ 編集 ]

  1. ^ Chisholm, Hugh, ed. (1911). "Achilles" . Encyclopædia Britannica (英語) (11th ed.). Cambridge University Press.

関連項目 [ 編集 ]

  • カローン - ギリシア神話におけるステュクスの渡し守