スギ
スギ | ||||||||||||||||||||||||
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保全状況評価 [1] | ||||||||||||||||||||||||
NEAR THREATENED
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001)) ![]() |
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分類 | ||||||||||||||||||||||||
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Cryptomeria japonica (Thunb. ex L.f.) D.Don (1839) [2] | ||||||||||||||||||||||||
和名 | ||||||||||||||||||||||||
スギ |
スギ(学名: Cryptomeria japonica)は、ヒノキ科スギ亜科スギ属で常緑針葉樹である。主に本州以南の山地に生え、広く植林されている。
名前と分類 [ 編集 ]
スギの名の由来は、真直ぐの木「直木」から来ていると言われる(大和本草)。本居宣長は古事記伝神代七之巻にて、スギは傍らにはびこらず上へ進み上る木として「進木(ススギ)」が語源としており、「直木(スグキ)」は誤りであるとしている。漢字の「杉」は、日本ではスギのことを指すが、中国ではコウヨウザンのことを指す。中国では日本の杉の仲間を「柳杉」と呼ぶ。他にも「椙」の字の表記がある。「椙」はいわゆる 国字であり、日本でしか通じない。太平洋側に産するものを「オモテスギ」、日本海側に産するものを「ウラスギ」と呼んで区別することがある [3] 。
本種は単型であり、本種のみでスギ属 (Cryptomeria属) を形成する。科はヒノキ科に属する。ヒノキ科は中生代に登場した起源の古い植物群で、現在は日本のスギの他、アメリカ大陸のセコイア Sequoia sempervirens、中国のメタセコイア Metasequoia glyptostroboides、コウヨウザン Cunninghamia lanceolata などが遺存的に分布している。
代表的な針葉樹として分類的にスギに近縁ではないものまでスギと名付けられることがしばしば見られる。たとえばレバノンスギ (Cedrus libani)、ヒマラヤスギ (C. deodara)はスギの名前がついているもののヒノキ科ではなくマツ科に属する。また、バラ目のアズキナシをカタスギと呼ぶこともある [4] 。
分布 [ 編集 ]
本州(青森県)から
堆積物中の花粉 化石の調査結果によれば、日本列島は氷期にマツ類が卓越した時期を除けば、おおむねスギ林が分布していたことが判明している。特に気候が温暖化し始めた1万年前頃から伊豆半島周辺域や日本海側でスギ林が繁茂し始め、2000年 - 1500年前にはスギ花粉の出現率は70%を超えるほどの繁栄期を迎えていた [8] 。
中国
浙江省の天目山に分布するヤナギスギCryptomeria fortunei
が日本のスギと同種であるという研究もある
[9]
。スギの変種の一つカワイスギCryptomeria japonica var. sinensisともされる
第二次世界大戦以前には台湾と朝鮮半島で植林されていたが、戦後はアゾレス諸島、レユニオン島、インド、ネパールで植林が続けられており、主に木材や防風林として利用されている [12] [13] 。
形態 [ 編集 ]
常緑針葉樹の高木 [14] 。最大樹高は60メートル (m) 近くに達する [15] 。典型的には明瞭な主幹を持ち樹形は 円錐形、ただし株立ちするものもある。樹形はふつう細長く直立し、高さ50 mに達するものもあるが、生育条件などによっては幹が太くなる。屋久島の縄文杉は樹高25.3 m、胸高周囲16.4 mに達し、推定樹齢は2000 - 7200年とされている [16] 。 また大王杉は樹高24.7 m、胸高周囲11.1 m、推定樹齢3000年とされている [16] 。
雌雄同株。3月から4月に開花する
[14]
。雄花は長さ5ミリメートル
(mm) くらいの楕円形で前年の枝先に密生する
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円錐形の樹形
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明瞭で通直な主幹を持つ
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若い新芽と葉
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成熟した雄花
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未熟な雄花と雌花
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成熟した球果と種子
葉は基部が枝に密着してらせんを描いてつき、葉身は先端が尖った鎌状の針形で [3] 、枝全体としては一面に上向きの針を並べたようになる。表日本(太平洋側)に分布する個体群と裏日本(日本海側)に分布する針葉をはじめとする各部の形態が違うことはしばしば指摘され [17] 、分布地からそれぞれオモテスギ(表杉)、ウラスギ(裏杉)などと呼ばれる。ウラスギについては植物学者の中井猛之進 (1882 - 1952) が名付けたアシウスギ(芦生杉)という名前もよく使われる。これは京都大学の芦生研究林で標本を採取したことに由来する。両者は別種ではないが変種程度の差があるとされ、中井はアシウスギに対し Cryptomeria japonica (L.fil.) D.Don var. radicans Nakai と変種名を与えている。
針葉の形状以外では樹形、樹冠の形状、葉横断面の形状 [18] 、花粉重量 [19] など様々な違い [20] が指摘されている。また、後述のように生態面の違いも指摘されている。両者に現れる様々な形態の違いは日本海側の多雪環境に適応したものと解釈されることが多い。
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オモテスギ系の針葉
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ウラスギ系の針葉
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ウラスギ系は主幹が複数立ち上がり株立ちの様相になるものもある
深根性であり、根を深くまで伸ばす [21] 。根系直径10ミリメートル (mm) の引き抜き抵抗力は、スギ、ヒノキと広葉樹(ナラ類)は100kgf程度、アカマツはその半分、カラマツは4割程度であり、スギは土砂災害に強い森林づくりに好ましい [22] 。しかし、植林するスギやヒノキの苗は挿し木によるクローン栽培が多く、 挿し木は地中深くに伸びる直根が出てこないため(種から生産する実生苗には直根がある)、台風や大雨などによって簡単に倒れやすい [ 要出典 ]。20世紀末頃からスギ山林の土砂崩れが多く聞かれるようになったことで、スギは根が浅いとの風説が語られるようになったが、これは戦後復興期から高度成長期にかけての木材供給不足時代に、元来崩れやすい急斜面や岩層上の表土が薄い箇所にまで植林を行ったことが原因であるともいわれる。
生態 [ 編集 ]
スギは常緑樹であるが、一般に葉の色は常に緑ではなく冬季には葉の色が赤褐色に変化し
スギの根は菌類と共生し菌根(mycorrhiza)を形成している。スギが形成する菌根は草本植物や熱帯の樹木に多いといわれるアーバスキュラー菌根(arbuscular mycorrhiza, AM)と呼ばれるもので、温帯域で繁栄しているマツ科針葉樹やブナ科広葉樹が形成する外生菌根(ectomycorrhiza)とは異なるものである。同一個体における菌根菌への感染率は季節を通じて常に一定ではなく変動があるという
[27]
。マツ科針葉樹ではしばしば
スギは雪に強いのも生態的な特徴の一つになっている。特に多雪環境で進化したウラスギの系統はブナ(Fagus crenata)と並び日本のの樹木では最も多雪環境に対応したものの一つとされる
[32]
。更新は種子によるものの他に枝が接地したところから発根し個体を増やす取り木的な伏条更新を取ることで知られ、特にウラスギ系統は伏条更新の報告が多い
[33]
[34]
。これも多雪環境に対する適応とみられる。その反面冬季の低温と乾燥に対し日本海側のスギは太平洋側のものよりも弱いことが指摘されている
[35]
。多雪に適応するが乾燥や低温に弱く分布が限られるという事例はほかの植物であってもユキツバキ(Camellia rusticana)とヤブツバキ(C. japonica)の関係
[36]
、ブナ属とコナラ属の関係
土壌の表層があるような個所では実生の定着が悪く、秋までにほとんど死滅してしまうという
[38]
。特に屋久島や積雪地の個体群では実生の生存には倒木の存在が重要であることがしばしば指摘され
[39]
人工的には挿し木で増やすことも比較的容易とされておりスギの林業が盛んな地域は苗木生産の方法として実生によるものが盛んな地域と挿し木が盛んな地域に二分される。さし穂の発根率や生存率は品種によって異なる
[41]
[42]
。発根困難種でも薬剤処理によってある程度改善されるという
[43]
[44]
。また、挿し床や挿し穂切り口付近の加温で発根率が向上するという報告がある
[45]
耐塩性については品種、及び樹齢によって異なるとされる [48] 。
スギの葉を好んで食べる昆虫はあまり知られていないが、スギドクガ(Calliteara argentata)の幼虫が時に大発生し被害が大きい場合は成木でも枯死に至ることがあるという [49] 。スギドクガは新葉より旧葉を好んで食べるという [50] 。シカやウサギなどもスギの葉を食べ、特に苗木に関しては問題になる。クマやシカが樹皮をはいでしまうことがある。
スギは長寿の樹木である。寿命について屋久島に存在する
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冬季は褐色に変色するスギの葉
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沢沿いに成立したスギ林
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萌芽更新能力を活かした京都の「台杉」林業
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参考:アカマツ林の林床。アレロパシーがあるとされ林床に植生が乏しい
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アーバスキュラー菌根
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アーバスキュラー菌根による効果の模式図
スギは風媒花で、3 - 4月の開花期は大量の花粉を飛散させる [3] 。スギ花粉が長距離を飛ぶために遠くの産地のものを植えることは天然林の遺伝子汚染を引き起こしやすいとされる [51] 。
人工林においては過密に植えられた後、十分な間伐をせずに放置されたものも多い。理由としては商業用の需要の低下や材木としての搬出が困難な場合等による価値の低下によるコストの増加等が上げられる。この場合、密に広がった樹冠で光が遮られ、林床にはほとんどの植物が生存できなくなる。このような森林は遠目には緑に覆われているものの、実態は生物多様性に乏しいことから「緑の砂漠」などと呼ばれたりする。密に植えられているため他の樹種が容易に侵入できず、そのままの状態となりやすい(ただし竹は侵入する)。
赤枯病と溝腐病 [ 編集 ]
赤枯病とそれに引き続いて発生する溝腐病はスギの重要な病害である。 スギ赤枯病は、菌類によって引き起こされる病気で、春先に苗木を枯らす要因の一つである。繁殖した菌体では胞子が形成され、風に乗って周囲のスギ苗木に感染して被害が拡大していく [52] 。 溝腐病は致命的ではないものの、病変部に著しい変形をもたらすために、木材としての価値を著しく落とす。Cercospora sequoiaeが関与しない溝腐病も報告されており、非赤枯性溝腐病と呼ばれる。原因菌はPhellinus punctatusであり、千葉県特産の山武杉が特に感受性の強いことで知られている[ 要出典 ]。
カミキリムシ [ 編集 ]
スギには何種類かのカミキリムシがつき、特にその幼虫が木材を食べることで知られている。その中でも特に2種、スギカミキリ(Semanotus japonicus)とスギノアカネトラカミキリ(Anaglyptus subfasciatus)は著しい材質低下をもたらし林業的に害虫と知られていることから、生態や対策が特に研究されている [53] [54] [55]
スギノアカネトラカミキリはスギでは尾根筋に生える個体が被害を受けやすく、逆にヒノキでは谷筋に生えるものが被害を受けるという [56]
人間との関係 [ 編集 ]
スギは本州各地における造林地ではヒノキ(Chamaecyparis obtusaヒノキ科ヒノキ属)、アカマツ(Pinus densiflora マツ科マツ属)、カラマツ(Larix kaempferi マツ科カラマツ属)と並んで主要な林業用の針葉樹であり、その中でも全国的に最も植えられている最重要の樹種である。造林の主な目的はその幹から製材される木材である。材が比較的軟らかく加工性に富むこと、幹が通直で歩留まりが良いこと、一定の腐朽に対する耐性があることなど様々な利点を持つ。また生態的にも温帯の気候になじみやすく、成長速度も比較的速いことも利点である。ただし、道南を除く北海道においては林業における主要な樹種はカラマツ、トドマツ(マツ科モミ属)、アカエゾマツ(マツ科トウヒ属)といったマツ科針葉樹や各種の落葉広葉樹となる。
象徴 [ 編集 ]
各地の神社にはモミ(Abies firma マツ科)、イチイ(Taxus cuspidata、イチイ科)、クスノキ(Cinnamomum camphora クスノキ科)、イチョウ(Ginkgo biloba イチョウ科)などと並んでしばしばスギの巨木が存在する。場合によっては樹幹に注連縄を巻かれるなど神木として祀られているところもある。また、屋久島の山中には有名な縄文杉のほかいくつかの巨木が知られている。主な巨木については後節を参照のこと。
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縄文杉
スギ人工林と分収林
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日本における人工林は、スギとヒノキの2樹種だけで造営面積全体の約65%を占めており、スギが450万ヘクタール (ha) で最も多く、造林面積の40%を占め、県別では秋田県が1位である [15] 。トドマツとカラマツが人工林の主力樹種の北海道でも、 道南の渡島半島では「道南スギ」が広く植栽され主力樹種となっている [57] 。日本の林業を支えてきた樹種であり、ヒノキよりもスギのほうが山地の中腹以下で湿った場所が生育に適し、生長量も多く経済的に有利であるなど、その他さまざまな理由でスギ人工林が増えていった [15] 。スギは春に大量の花粉を生産して風に乗せて飛散することから [15] 、日本で起こる花粉症の原因植物の筆頭に挙げられている。スギの人工林では、よい材を育てるために、過密林を避けて成木の間引きが行われ、これを「間伐林」という [14] 。
分収林は森林の所有と経営形態の一つである。土地の所有者とは別に樹木を育て経営する者を置き、樹木の伐採などで収入があった場合には両者で折半するというものである。古くから奈良県の吉野地方などで知られた手法であり、現地では「借地林業」などと呼ばれている。
戦後、針葉樹人工林を拡大(いわゆる拡大造林)するにあたり、土地所有者自身による植栽と共にこの手法が併用され、国や都道府県が地上権を取得したうえで地拵えから植栽、間伐、収穫まで行うという契約で官行造林・県行造林として税金を投入して全国で広大な造林地が生まれた。スギはこの際にもよく植林された代表的な樹種である。この政策は長期的な木材需要に対応したり、経済的な格差が開いてしまった都市部から山村地域に税金を還流し富の再分配的な意義もあったといわれるが、人件費の高騰や木材価格の下落などで各地の分収林経営は大きな赤字となっており問題になっている。
木材
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まっすぐに伸びた材は、角材や板に加工されて、建築材の他、船舶材、酒樽にもなる [15] 。建築材としては、主に日本家屋の柱材として利用されるほか [14] 、構造用合板としてや集成材としても利用される。
割裂性がよく、薪割りのように割ることによって、角材から板材までを作ることができる。古来から重要な木材として重宝され、曲げわっぱなどの曲物などで使用されてきた [14] 。特有の芳香を有し、杉樽に貯蔵することによって日本酒に香りをつけたりすることもあるが、半面でその香りを嫌う用途、例えば飯櫃などには不向きである。
スギには多くの地域品種があり、材質も品種、系統により異なる。建築材料として使用する際の強度の指標となるヤング率の変異幅もカラマツ、ヒノキ等に比較して非常に大きい[ 要出典 ]。またヤング率は品種だけではなく樹齢によっても変化する。
建築用材として使用する際には伐採して製材後に乾燥する必要があるが、心持ち角材の乾燥時に問題となる心材の
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材木業者と裏山のスギ林(京都市)
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伐採されたスギ(京都市)
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スギ材を使った集成材
葉・樹皮・花 [ 編集 ]
葉を乾燥して線香に用いることがある。スギの葉から作られる線香は匂いよりも煙の量を重視したものである。日本酒の造り酒屋の軒先に吊るされる杉玉は葉を集めて作られ、「酒を造り始めた」ということを周囲に知らせる意味で作られる [7] 。樹皮は外壁や屋根(杉皮葺)に利用する。
子供のおもちゃとして、スギの雄花の未熟なものを弾にして、ごく細い竹で作る杉鉄砲というものがある。細い竹の管と、竹籤に柄をつけたものを用意し、まず管に雄花を詰め、竹籤で押し込む。そのあとにもう一つの雄花を詰め、竹籤で押し込めば、空気圧によって前の雄花が破裂音とともに飛び出すものである。
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参考:燃焼する線香
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酒屋の軒先に飾られる杉玉
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茶色く変色した杉玉
防災・風致 [ 編集 ]
屋敷林として防風の効果を期待して植えられることがある
[61]
[62]
、
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「かいにょ(かいにゅう)」と呼ばれる屋敷林を持つ散居村(砺波平野)
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「かいにょ」ではスギがしばしば植えられる(南砺市)
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砂防ダム(治山ダム)が建設されたスギ林(京都府)
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水源かん養保安林に指定されたスギ林(京都府)
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神社の参道に整備された杉並木
スギ花粉症 [ 編集 ]
広範囲で植栽視されたスギは春先の開花期に雄花に大量の花粉を付ける。雄花からの花粉は風媒されるため開花時期には大量に空気中を漂い花粉症を引き起こす患者を多く出している。1958年より、国はスギやヒノキの人工林を増やす政策を行ったが、林業が衰退したため花粉症を激化させるだけに終わった [65] 。このため評判の悪い植物のひとつとなっており、花粉量の少ないスギ品種の探索と育成はスギの育種の大きな課題の一つになっている。
食用 [ 編集 ]
スギを直接食べるという食文化は知られていない。また、外生菌根を形成するマツ科針葉樹やブナ科針葉樹と異なりアーバスキュラー菌根を形成するスギだけの純林やそれに近い森林では出現するキノコの種類も少ない。例外的にスギヒラタケ(Pleurocybella porrigens)がスギの切り株などにしばしば発生しスギ林のキノコでは珍しく食用種として知られていたが、2000年代以降本種を食べたことによる死亡例を含む患者が報告されたことから近年は有毒種扱いとなっている。
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スギ材に発生したスギヒラタケ
著名なスギとブランド
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]
著名なスギ [ 編集 ]
ブランド [ 編集 ]
スギをシンボルとする自治体 [ 編集 ]
- 県の木
- 市区町村の木
- 北海道:福島町、木古内町、乙部町
- 岩手県:陸前高田市、雫石町、金ケ崎町、平泉町、住田町、山田町
- 宮城県:丸森町、涌谷町、女川町
- 秋田県:秋田市、
大館市(秋田杉)、にかほ市(むら杉)、五城目町、
東成瀬村(秋田杉) - 山形県:大江町、戸沢村(山ノ内杉)
- 福島県:喜多方市(飯豊杉)、
塙町、石川町、古殿町、小野町 - 栃木県:鹿沼市、市貝町
- 群馬県:安中市、下仁田町、南牧村
- 埼玉県:飯能市、杉戸町
- 千葉県:山武市
- 東京都:杉並区、青梅市、奥多摩町
- 新潟県:加茂市
- 富山県:砺波市、小矢部市(宮島杉)
- 福井県:勝山市、池田町
- 山梨県:道志村
- 長野県:須坂市(クマスギ)、根羽村
- 岐阜県:関市、 関ケ原町
- 静岡県:裾野市
- 愛知県:東栄町、
豊根村 - 三重県:亀山市、熊野市(熊野杉)
- 滋賀県:多賀町
- 京都府:和束町
- 大阪府:豊能町
- 奈良県:桜井市、下市町、曽爾村、御杖村、黒滝村、天川村、川上村、十津川村
- 和歌山県:新宮市(熊野杉)、印南町、古座川町
- 鳥取県:智頭町、日野町
- 岡山県:
新庄村、西粟倉村 - 徳島県:神山町(神山杉)
- 愛媛県:久万高原町
- 高知県:大豊町、土佐町、田野町(ヤナセスギ)、馬路村(ヤナセスギ)
- 福岡県:篠栗町
- 熊本県:菊陽町、小国町、津奈木町、水上村、山江村
- 宮崎県:日南市(飫肥杉)、五ヶ瀬町
- 鹿児島県:屋久島町(屋久杉)
脚注 [ 編集 ]
注釈 [ 編集 ]
出典 [ 編集 ]
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参考文献 [ 編集 ]
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関連項目 [ 編集 ]
外部リンク [ 編集 ]
- スギ - 岡山理科大学 植物生態研究室(波田研)